人財育成の仕組みづくり

人材育成を促進する効果的な社内研修のポイント

一言で人材育成と言っても、様々な手法があります。
中でも社内研修は、多くの企業が導入している手法で、よく耳にするのではないでしょうか?
しかしながら、社内研修にもメリットデメリットが存在し、効果的に機能させることができなければ、人材育成は促進されません。

今回は、社内研修のメリットデメリットを紹介しながら、人材育成を促進する効果的な社内研修のポイントについて、お伝えします。

人材育成が効果的になる社内研修のメリット

社内研修とは、社内の人が講師になり実施する研修のことを指します。
外部の講師の人にお願いしたり、研修会社に委託したりするのではなく、企業内で作り上げ、企業内の人間が講師をして、実施をしていく、いわば内製化された研修です。

企業内で内製化しているということで、会社から外部へお金の支払いが発生せず、コスト削減の観点から、多くの注目を集めていた時期もありました。
現在は人材育成を効果的に行う手法の一つとして捉えられ、本質的に選択をするという考え方が主流になってきています。

いろいろある人材育成手法のメリットデメリット効果的な使い分けについては、過去の別記事で紹介しておりますので、割愛いたしますが、どんな手法をとるにしても、メリットデメリットをよく知り、状況に応じて選択することで、人材育成は効果的になっていきます。

そこでまずは、人材育成が効果的になるような、社内研修のメリットをご紹介します。

  1. 社内事情を考慮した研修が行える

社内研修では、同じ会社に所属している、企業内の人が研修を作り、講義をすることになります。
そのため、企画者・実施者は社内の内情をよく知っている、いわば身内となります。

外部に研修を委託した際は、事例が社内事情と少しずれた内容になってしまったり、自社特有の、いわゆる「うちのやり方」というものが考慮できなかったりしますが、社内研修の場合は、むしろそうした自社特有の事情をふんだんに考慮した研修内容にすることができます。

  1. 社内のノウハウを共有できる

社内にあるスキルやノウハウを共有する研修を実施しようとした際、研修会社に委託すると、自社のスキルやノウハウを外部の人に伝えないといけません。

社内研修の場合は、同じ会社の人間になりますので、社外秘であるノウハウの伝授や、社内のハイパフォーマーへのノウハウのインタビューといった外部には話せないようなことが行いやすくなります。
場合によっては、ハイパフォーマーの人に直接講師をお願いし、スキルやノウハウを伝授してもらうことも可能です。

  1. 社内の人間が言うからこそ、意味のある情報が伝えられる

研修と一言で言っても、様々な内容があります。
技術やスキルを身に着ける研修、知識を習得する研修、アクションを取るための研修…。
中でも企業文化や理念を伝えるような研修は、自社独自の内容になります。

例えば、弊社ファインドゲートは、「成長リズムをつかんで発展し続ける活性組織を社会に広げて、夢や希望にあふれている未来創造に貢献できる企業」を目指していますが、このことを弊社と全く関係のない外部の方に力説され、一緒に頑張っていきましょう!と言われても、この会社で頑張ろうという気はなかなか起きません。

こうした、社内の人間が言うからこそ意味がある情報を、しっかりと伝えられるのは、社内研修なのです。

人材育成が効果的にはならない社内研修のデメリット

ここまで、人材育成が効果的になるような社内研修のメリットをお伝えしましたが、一方で社内研修にはデメリットも存在します。

デメリットが大きくなると、人材育成が効果的にはならない社内研修になりかねませんので、人材育成を効果的にするためにも、デメリットの把握も重要になります。

  1. 社内の人間なのでメリハリがつきにくい

社内研修の講師も、同じ会社の人間なので、場合によってはよく知った仲の人が講師になるかもしれません。
良くも悪くも見知った仲ということで、緊張感が失われるケースがあります。
また、場合によっては、「あの人、自分ができてないのに、偉そうに…」というように、素直に研修の内容を受け止められない場合もあります。

いい意味ではよく知った人が講師をする安心感で研修を受けることができますが、行き過ぎると緊張感がなく、メリハリをつけることが難しくなるというデメリットが社内研修にはあります。

  1. 新たな知見や社外のノウハウを得にくい

同じ社内で仕事をしている人が研修を企画・講師として実施するので、同じ文化や常識、仕事の進め方を共通認識として持っているケースが多くあります。その場合、なかなか新たな知見や、社外のノウハウ・考え方といったものを研修で実施するのが困難になります。
世間一般で言われていることや、事例といったものは、社内にいるとなかなか入ってきにくいものです。

そのため、社内研修で新たな知見の提示や社外のノウハウの学習を行おうとしても、教える講師自身に馴染みがなく、理解が高くないまま教えることで効果が得にくい研修になる場合があります。

  1. 社内研修であってもコストがかかることが理解されにくい

社内研修なので、外部に委託する費用は発生しません。
そのため、社内研修はコストがかからないものと誤解されやすいというデメリットがあります。
社内研修であっても、研修を作る手間や時間、労力といったコストは発生します。

社内研修を実施する専門部門の人たちであれば、それがお仕事ということになりますが、現場で別の仕事を持っている人に対応してもらう場合は、普段のお仕事+研修を作る労力と時間というように、非常に負担が大きくなります。

個人の頑張りという形で、サービスしてもらうには、あまりにも負担が大きい、ということがあまり理解されません。
そのため、講師をお願いした優秀な社員の負担が増えつぶれてしまったり、片手間にテキトーな研修を作って実施したりと人材育成を効果的にするには程遠い結果につながる場合が多々あります。

人材育成を促進する効果的な社内研修のポイント

ここまで、社内研修のメリットとデメリットをお伝えしてきました。
メリットが最大限に生かされ、デメリットが生じない状況で社内研修を実施することができれば、より効果的な社内研修が行われ、人材育成は促進されます。

社内研修のメリットデメリットを踏まえて、最後に、改めて、人材育成を促進する、効果的な社内研修のポイントを押さえておきましょう。

社内研修のメリットが出る研修テーマ・課題を選定する

メリット、デメリットの紹介で出てきましたが、社内研修は社内事情を考慮した内容や、の社内独自のノウハウ・スキル、社内の人間が言うからこそ、というようなテーマでメリットを発揮します。

逆に、新たな知見や外部のノウハウというテーマだとうまくいかないことがありますので、人材育成を効果的にするためにも、社内研修に適したテーマを選定しましょう。

現場で本業を持っている方に社内講師を依頼する際は十分なサポートを行う

現場で別のお仕事を持たれている方に講師を依頼する際は、労力や時間といったコストや、プロの講師ではないので研修を作る・実施するということに慣れていないということを考慮することが大切になります。

今後も継続して協力してもらうために、負担の軽減や、研修を作る・実施することのサポートなどを十分に行うように心がけましょう。

社内の知見としてノウハウを残す

一度実施した社内研修は、企業の貴重な知見となります。今後も十分に活用することができれば、より人材育成が促進され、効果的になっていきます。

また、プロの講師ではない、現場で別のお仕事を持っている方が研修を作り、実施した際に困ったことや行った工夫というのは、また別の方にお願いする際も出てくる場合もあります。

実施して終了、ではなく、今後もいろいろな場面で生かせるように、ノウハウを残すことを心がけましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

一昔前は費用の観点から注目されていた社内研修。
現在では社内研修のメリットを考慮し、積極的に社内研修という手法を選択することで、より人材育成を効果的にしていこうという風潮が強くなってきています。

人材育成を効果的にしていくためにも、社内研修のメリットデメリットを考慮し、よりメリットが大きくなるように、ポイントを押さえて社内研修の実施に取り組んでみてください。

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