人財育成の仕組みづくり

個々に合わせた人材育成を行うための動画コンテンツの活用

時代に合わせて働き方が変わる中、合わせて変化が求められる人材育成。以前は多くの新入社員を一度に雇用し、足並みのそろった状態から新入社員研修を行うことが可能でしたが、現在では即戦力を都度雇用するため入社時期がバラバラだったり、コロナ禍において大人数で集まることが難しい状況が続いています。そんな状況下で、動画コンテンツを活用した場面が増えてきています。

今回は人材育成を行う際に動画コンテンツを活用するとどのようなメリットがあるのか、ご紹介します。

現在の人材育成に求められる動画コンテンツの活用

高度経済成長期の日本では、「終身雇用制度」と「年功序列制度」が一般的とされていました。従業員は一度就職したら定年を迎えるまで徐々に役職が上がる保証がされていたため、個人の育成というよりは全体の足並みがそろっていることが重要でした。そのため、大体同じ年の人は能力が同じで、人材育成をする際にも一度に対応することが出来ました。

しかし、ITの普及によりビジネスの業務効率化が進み、専門的な知識やスキルを持った人材が必要とされるようになりました。そのため足並みがそろっているよりも、従業員一人一人が必要に応じて能力を向上させる方が、他社と差別化できるサービスを生み出し、自社の総体的な向上につながります。では、今後の企業の成長のためにもさっそく明日から人材育成に力を入れましょうといっても、難しいのが現実です。

先日とある会社の人事の方とお話しした際も頭を抱えていました。

「うちの会社も人材育成に力を入れないといけないのはわかっているのですが、現場の声を聞くと育成の余裕がなさそうなんです。確かに今まで即戦力を重視した採用をしていたので、業績も上がってきています。でも、中途採用で入ってきた従業員の教育や新卒採用なども今後視野に入れていきたくて……。」

人材育成には当然時間、労力そしてコストがかかります。
また現場で実務を行いながら仕事を学ぶOJTの場合、現場で働いている従業員の仕事量も増えることになります。現場で人手不足だからといって、人材を雇って配置を行ったとしても、人材育成の環境が整っていない場合、配属された新入社員もモチベーションが上がらず、そのまま離職に繋がってしまう可能性も考えられるのです。

では、少しでも現場の負担を減らすためにどのようなことが出来るのでしょうか。
そこで今研修に動画コンテンツを活用している企業が増えています。

現代ではほとんどの人がパソコンやスマートフォンで動画コンテンツを見ることが日常となっているため、動画コンテンツを活用した研修も抵抗なく受け入れられるからです。

人材育成で動画コンテンツを活用するメリット

では人材育成で動画コンテンツを活用した場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。
今回は企業側、受講者である従業員側、2つの視点からそれぞれのメリットを見てみましょう。

企業側のメリット

①学習効果の向上が期待できる
動画を活用した教材(コンテンツ)の場合、テキストと違って文字だけで説明を行うことが難しい場合でも図や表を使用しながら説明することが出来ます。視覚的な説明が加えられることにより、テキストの説明より理解度が上がります。
最近では現場でそれぞれ指導していたOJTに動画コンテンツを活用している企業も増えてきています。

作業手順や機械の操作方法、営業や接客など、それぞれの企業独自の方法などをはじめ、文字で説明しにくい現場の作業内容も動画コンテンツを活用すれば、視覚的に説明することが出来るようになります。

②研修の内容の統一化ができる
集合研修の場合、講師やその時の状況によって、内容、教え方、進行の速度などに違いが生まれることがあります。講師の教え方や時間配分、講義を受ける環境の差は受講者側の理解度にも影響します。

もし研修に動画コンテンツを活用した場合、講義の質を一定に保つことが出来ると同時に、いつでもどこでも均一の研修を提供することが出来ます。

③コスト削減ができる
集合研修を行う場合、会場を押さえたりする手間といったコストから、会場費や講師講演料、参加者の交通費や宿泊費などの金銭的なコストも必要となります。外部に研修を委託する場合も、委託費用が発生します。また当然ですが、研修担当者の人件費も必要になります。

しかし動画コンテンツを活用した場合、一度作成すれば再利用することが出来ます。ただし、頻繁に内容が変わる場合は、最新の情報管理と都度費用が発生することを念頭に置いておきましょう。

受講者である従業員側のメリット

①気軽に受講ができる
集合研修に申し込む際に、身構えてしまったり重い腰がなかなか上がらず、申し込みに踏み切れないという心理状態の人もいると思います。またテキストを読んだりすることに比べ、動画を見ることに慣れているため、まずは見てみようと思う人もいるかもしれません。

動画コンテンツの場合、強調したいところや重要なところにテロップや効果音を入れることが出来るため、テキストより印象に残りやすくなります。

②場所や時間に制約されず受講できる
集合研修を受ける場合、日時が指定されているため、勤務時間の関係や人手不足などで時間の調整が出来ず受講より仕事を優先してしまうという場合もあります。

また、本社で研修が行われる場合は、遠方の支社に勤務している場合、仕事を休んで研修に参加しなければならず、現場全体にマイナスの影響を与える可能性もあります。

しかし、動画コンテンツを活用して研修を行う場合、従業員は自分の好きな時間に好きなタイミングで受講できます。また、勤務時間や勤務地に関係なく、すべての従業員が平等に研修を受けることができ、同じ内容を主体的に学ぶことができるようになるのです。

③自分のペースで学習できる
動画コンテンツを活用した研修の場合、繰り返し何度も同じ内容を学習することが出来ます。そのため、資格のためや苦手分野の強化のためには適しています。また自分のペースで受講することが出来るので、わかっている範囲は倍速で視聴したり、わからない範囲は何度も見返すといったことも可能です。また移動中にスマホで予習もかねて視聴するといった活用の仕方もできるので、隙間時間の活用できるようになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

高度経済成長期の日本では、「終身雇用制度」と「年功序列制度」が一般的とされ、足並みのそろった成長が求められていました。しかし、現代ではITの普及に伴い、周りより抜き出た専門的な知識やスキルを持った人材が求められています。

しかし、人材不足の現場に新しい人材を投入しても、人材育成の環境が整っていないと、モチベーションが上がらず、最終的に離職につながる場合があります。
そこで現在動画コンテンツを活用した研修が増えています。

では動画コンテンツを活用した場合、企業側と受講者である従業員側でどのようなメリットがあるのか、それぞれ見てみましょう。

●企業側のメリット
①学習効果の向上が期待できる
②研修の内容の統一化ができる
③コスト削減ができる

●受講者である従業員側のメリット
①気軽に受講ができる
②場所や時間に制約されず受講できる
③自分のペースで学習できる

動画を活用することにより、主体的に、自分に合わせたペースで学習することが出来るようになります。従業員一人一人のスキルを伸ばすためにも、動画コンテンツを活用した人材育成を行ってみてはいかがでしょうか。

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