最近CMでよく見かけるタレントマネジメントシステム。
話題のタレントマネジメントを実現していくために不可欠なシステムですが、実はタレントマネジメントシステムを導入すれば、社内でタレントマネジメントが実現されるわけではありません。
では、タレントマネジメントシステムでは具体的にどんなことができるのか?
今回は一般的なタレントマネジメントシステムの役割についてご紹介いたします。
タレントマネジメントの導入と運用を助けてくれるシステム
タレントマネジメントシステムの役割は、一言で言うと、企業が取り組むタレントマネジメントの導入と、運用で大変なところを助けてくれることです。
タレントマネジメント導入のステップについては、「タレントマネジメント導入に押さえておきたい3つのステップ」にて紹介しておりますが、企業にタレントマネジメントの考え方を導入していくには大変な作業と労力が発生します。
人力では大変な部分を、システムの力によって推進することで、効率よく、負担を減らしながら、タレントマネジメント導入を行う。これがタレントマネジメントシステムの大きな役割の一つです。
もう一つ、大きな役割は、タレントマネジメントの運用面でも、人の負担を減らし、効率よくしてくれること。
タレントマネジメントに取り組んで挫折したり、効果が目に見えてこなかったりする企業の多くが、運用面の負担が大きく、継続した取り組みが行えないことにあります。
タレントマネジメントシステムは、運用面の負担を減らして、継続した取り組みを行うことでも大きな役割を担っているのです。
タレントマネジメントシステムができること
~導入編~
では、具体的にどんなことで人の負担を減らしているのでしょうか?
タレントマネジメント導入にあたり、一番労力がかかるのが、従業員情報の見える化です。
企業内に存在する職務や役割、求められるスキル、それぞれに必要なレベルの策定を洗い出し、そのうえで全従業員の協力のもと、従業員情報を回収しなければいけません。
タレントマネジメントシステムでは、この労力がかかるフェーズを、幾分か軽減してくれます。
まず職務や役割の洗い出しについて。
人の手で企業内にある職務や役割を洗い出していく場合、事業や自社サービス、各部門の業務などから、泥臭く洗い出しをしていかなければなりません。
ここにタレントマネジメントシステムがあると、あらかじめ一般的な職務や役割が一覧になっており、その中から選択していくことができます。
何もないところから洗い出すより、物を見ながら洗い出していく方が、抜け漏れが少なくなるので、より効率よく進めることができます。
また、全従業員から従業員情報を回収するフェーズでは、タレントマネジメントシステムが大きな力を発揮します。システム上で、選択式などサクサクと回答できるようなデザインのものが多いので、Excelやメールでのアンケートといった人の手で行うより、はるかに全従業員が協力しやすくなっているのです。
面倒なバージョン管理や、ファイルごとのパスワード管理も不要で、回答状況も一目でわかるため、回収作業が効率的に進められます。そして、従業員から提出のあった情報はタレントマネジメントシステム内にデータとして蓄積され、簡単に見える化できるのです。
システムを使うのは人なので、システムに何をさせるか、きちんと検討する必要はありますが、しっかりと方針を決めることさえできれば、タレントマネジメント導入のフェーズにおいて、様々な場面でシステムがサポートしてくれます。
タレントマネジメントシステムができること
~運用編~
タレントマネジメント導入の際に、システムがサポートしてくれるだけでも、だいぶ助かるのですが、タレントマネジメントシステムは導入後の運用においても、様々なサポートをしてくれます。
例えば従業員情報の更新。
戦略的に人事施策を考えるタレントマネジメントでは、データが最新であること、正確であることがとても重要になります。人の手でタレントマネジメントを運用する場合、Excelやメールなどを活用して、従業員情報に変更があった際は、各従業員から連絡を受けなければいけません。
ここで、問題になるのが、手間とバージョン管理です。
現場で多忙な業務に追われている従業員が、変更のあるたびに自分の従業員情報がのっているExcelを探して編集し、人事に送るのはとても手間です。
また、Excelが送られてくる人事も、沢山のExcelデータが手元にあり、どれが最新版なのか、ファイルのパスワードはどうなっているのかを把握・管理するのは大変で、非効率だと感じられます。
この手間や非効率さを、タレントマネジメントシステムは解消してくれます。
ファイルごとにパスワードをつけなくても、システムにログインするだけで情報にアクセスできるので、自分の情報がのっているExcelを探したり、バージョン管理したりする手間暇が無くなります。
忙しい従業員も、ちょっとした隙間時間にシステム上でサクッと情報更新を行うことができるので、データの更新性が上がります。
また、見える化された最新のデータから戦略を考える際に、非常に便利なのが、タレントマネジメントシステム内にある検索機能です。
採用を考えるにしても、育成を考えるにしても、配置・異動を考えるにしても、条件に合った人材が社内にいるのか、わからなければいけません。人の手でデータを管理している場合、従業員情報がのっているExcelを、あたりをつけながら一つ一つ確認していくか、もしくはどんな従業員が社内にいるかわかるような集計データを自身で作成しておく必要があります。
どちらの手法であっても、とても手間暇と労力がかかります。
タレントマネジメントシステムの検索機能を使えば、システム内で条件を選択して、検索をかけるだけで、条件にあった人材の一覧を表示することができます。
戦略を立てるために情報やデータを集める時間を短縮し、戦略を立てることに時間と労力をかけることができるようになるため、タレントマネジメントの実践を継続して行いやすくなるのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
タレントマネジメントを企業内に導入し、継続して運用していくためには、労力がかかります。
労力が大きすぎると、効果が表れる前に挫折して、徒労感だけが残ってしまう取り組みになりかねません。
タレントマネジメントシステムは、タレントマネジメントそのものを実現してくれるわけではありませんが、タレントマネジメントの導入・運用をサポートしてくれる機能が実装されています。
タレントマネジメントで実現したいことがはっきりと定まっている場合は、少しでも労力を減らし、効率的に実践していくために、タレントマネジメントシステムの導入を検討してみるといいかもしれません。
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