改めて押さえておきたいタレントマネジメントの基本

リモートワークが定着してきたことにより話題になっている「タレントマネジメント」。注目されるにつれ、「うちの会社もそろそろ導入を検討しよう」と声が上がっている企業もあるかと思います。しかし、流行にのって企業にあわない制度を導入しても、従業員の仕事量が増えるだけでだれも望まない結果を生む場合があります。では「タレントマネジメント」とは、どのようなものなのでしょうか。

今回は改めて「タレントマネジメント」の基本を2つの視点からご紹介します。

タレントマネジメントと人材マネジメントの基本項目

タレントマネジメントは、元々アメリカで提唱された人材戦略で、企業が掲げている経営目標を達成するための人事施策を戦略的に考え、従来の人材マネジメントを変えることで企業や組織の生産性を高めることを狙いとした手法です。
しかし、一言で「人事施策を戦略的に考える」と言っても、何のことについて考えればいいのか悩み始めると、なかなか先に進むことが出来なくなってしまいます。

タレントマネジメントの場合、「人事施策を戦略的に考える」というと人材マネジメントのための人材戦略と言えます。人材マネジメントは、時代の流れの中で、様々なトレンドがありました。人材マネジメントの変遷については、「経営戦略の重要成功要因としてタレントマネジメントを考える」で詳しくご紹介しています。

時代に合った手法がとられている中で、いずれの人材マネジメントにもベースとなる基本項目があります。今後企業や組織が経営目標を達成し、これからも成長していく為にタレントマネジメントを導入した際に、具体的に何を戦略的に考えればいいかわからない場合は、これからご紹介する5つの基本項目の観点から考えると整理することが出来ます。

採用

企業成長に必要なものを考えた際に、企業や組織で働く人材、すなわち、従業員の強化があげられると思います。経営目標達成のためには、企業や組織の生産性を高めるために、どのような人材が必要なのか、必要な人材にどのような方法でアプローチを行って採用につなげていくかが重要になります。タレントマネジメントでは、こうした人材の採用についても、戦略的に考えてみましょう。

育成

企業を成長させる方法として人材の採用をすることも重要ですが、社内にいる従業員の育成も必要になります。経営目標達成のためには、従業員がどのようなスキルや能力が求められているのか、どのような経験が必要なのか見える化をすることが重要です。また、どのような方法で育成をすればスキルや能力、経験などを得られるか洗い出すことも重要になります。タレントマネジメントでは、こうした人材の育成についても、戦略的に考えてみましょう。

評価

従業員を成長させるためにも、企業や組織で働く人、すなわち、従業員の評価が必要になります。

経営目標達成のためには、貢献してくれる従業員がさらに活躍してくれるためにどのように評価すればいいのか、従業員の活動をどのように経営目標と結び付ければ組織も個人も成長することのできるような評価になるかを考える必要があります。あわせて貴重な人材の流出を防ぐためにも、従業員が納得感のある評価を実現できるかどうかも重要になります。タレントマネジメントでは、こうした人材の評価についても、戦略的に考えてみましょう。

報酬

経営目標の達成や生産性向上のために、従業員が働き、成果を上げてもらうためには、従業員への報酬も重要になります。

同じ目標に向けて一緒に働いてくれる従業員が働き続けられるだけの報酬を用意できるのか、従業員がより活躍してくれるような環境を整えるためにはどのような福利厚生を作成するのかが重要なカギになります。また、評価を適切に報酬へ反映したり、従業員が企業の将来性を見える化された時に職務への意欲に繋げるための仕組みをどのように計画していくのかを考えることも重要になります。タレントマネジメントでは、こうした従業員への報酬についても、戦略的に考えてみましょう。

配置(異動)

従業員の個々のスキルをのばすことも重要となりますが、企業のさらなる成長のためには、企業や組織で働く人、すなわち従業員の配置や異動にも目を向ける必要があります。

経営目標を達成のために、どのような組織・職務に、どのような人材が就くことが最適なのか、どのような職務が従業員のパフォーマンスを最大化することが出来るのかを考えることも重要になります。タレントマネジメントでは、こうした従業員の配置や異動についても、戦略的に考えてみましょう。

タレントマネジメントというと、様々な人事施策を戦略的に考える必要があります。しかし、多くは人材マネジメントの5つの基本項目を戦略的に考え、認識するとわかりやすくなります。ぜひ参考にしてみてください。

タレントマネジメントと従業員情報の基本要素

ここまでの説明で、「人事施策を戦略的に考える」といった際に、何について考える必要があるのかは理解できたと思います。他にも多くの方に質問されてきた疑問として一つあげられるのは、「戦略的に考える」とはどういうことなのかということです。

タレントマネジメントにおける「戦略的に考える」とは、「“様々な情報をもとに”、経営目標の達成や企業・組織の生産性向上に向かって行動を起こすこと」、すなわち、「将来を見通した方策を考えて実行すること」です。

ここでいう、“様々な情報”の中で重要なのが、「従業員情報」です。
タレントマネジメントでは、従業員情報の中でも、主に6つの基本要素をもとに、将来を見通した方策を考えて実行します。

従業員の基本情報

名前や年齢、入社日、所属部署、役職といった従業員の基本情報は当たり前のことですがとても重要な情報となります。従業員情報の見える化をしようとして、闇雲に色々な情報を集めても、誰の情報なのか一致していなければ、何の意味もありません。また、年齢や入社日、勤続年数などがわかると、定年などを考慮したり、今までの従業員の統計から休職や退職なども推測しながら戦略を考えることができます。
当たり前すぎる基本情報のため、ぞんざいになりがちですが、意外と重要で様々なことを教えてくれる情報です。

職務情報

社内にいる従業員がどのような職務を行っているのかという情報になります。この情報から社内にある数々の職務に、人手は足りているのか、経営目標を達成するために必要な職務を担っている人材が社内で補えるのかを考慮しながら、戦略を考えることができます。

知識やスキル・資格情報

社内にいる従業員がどのような知識やスキル、資格を持っているのかという情報になります。この情報から経営目標を達成するために必要な知識やスキル、資格を保有している人が今後活躍できるように、あるいは、不足していれば補えるように戦略を考えることができます。

経験・キャリア

社内にいる従業員がどのようなキャリアを歩んできたのか、どのような仕事を手がけてきたのかという情報になります。この情報から知識やスキル、経験がものを言う資格でははかることのできない職務のレベル、現在従事していなくても過去に経験してきた職務等を考慮しながら、戦略を考えることができます。

評価

従業員がこれまで出してきた成果や等級、目標等の評価履歴といった情報になります。この情報から企業や組織の中での動き方や、その動きがどのような評価を受けてきたのかを知ることが出来ます。また、そこからどういった部分が強みで、どういった部分を今後補う必要があるのかなどを考慮しながら、戦略を考えることができます。

価値観

それぞれの従業員が持っている考え方、スタンス、特性や性格といった情報になります。どのような仕事にやりがいを感じるのか、仕事に何を求めているのか、人生設計をどう考えているのかなどもこの項目に含まれます。この情報から企業や組織が経営目標を達成や生産性向上のために、従業員の特性や性格、または特性による従業員間の相性、組織のバランスなどを考慮しながら戦略を考えることができます。

今回紹介した6つの基本要素はあくまで代表例で、ほかの情報からも様々なことを戦略に取り入れることはできます。この際、どのような目的でタレントマネジメントを行うのかによって、必要な要素は変わってきます。会社や組織の経営目標を達成すること、生産性を向上すること、あるいは課題を解決することを踏まえたうえで、必要な要素を選ぶようにしましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。

注目されていることにより、様々な会社で導入されてきている「タレントマネジメント」。
自分の会社にあっていない制度を導入して、企業の成長を妨げないためにも、今回は改めて「タレントマネジメント」の基本を2つの視点からご紹介させていただきました。

・タレントマネジメントと人材マネジメントの基本項目5つ
・タレントマネジメントと従業員情報の基本要素6つ

タイムマネジメントを導入する際には、やるべきことも増えますが、社内の様々な情報の見える化をすることにより企業をさらに成長させるためのポイントを見つけることもできます。
企業の新たな成長のカギとして「タレントマネジメント」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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