タレントマネジメントシステムを活用した人事評価の事例

慢性的な人材不足が続いている今、優秀な人材を確保し続けるためには働きを正当に評価する人事評価を行い、従業員のモチベーションを高める環境作りが求められます。

しかし、働き方の多様性をはじめとした変化に伴い、以前の評価方法が使用できず、今後どうしたらよいのか思い悩んでいる企業も少なくありません。そんな悩みを解決する方法の一つとして、近年「タレントマネジメント」が注目されています。

今回は、弊社タレントマネジメントシステム「あたりずむCampus」を活用した人事評価の事例をご紹介します。

タレントマネジメントシステムを活用した人事評価の事例

先日とある企業の人事担当の方とお話しした際にも、採用に関する話題があがりました。
「弊社は現在リモートワークを採用しているのですが、評価者からたびたび相談を受けます。圧倒的に多い相談が部下を正しく評価できているか不安という相談です。現状コロナ禍に入ってからも評価の方法はそれぞれに任せていますが、そろそろ会社としても統一しないといけないなとは思っているところなんです。今のところ不満が出ていないので後回しにしてしまっているのですが、何かいい方法はありますか。」

こちらの企業のように順調に見えているため後回しにしがちといった企業は多いと思いますが、そのうち評価内容に納得がいかずモチベーションが保てないといった従業員が出てきてもおかしくありません。

そこで今回はタレントマネジメントを活用した人材評価として、弊社の「あたりずむCampus」を活用した事例を用いてご紹介します。

では、はじめに、タレントマネジメントとはどのようなものなのでしょうか。
タレントマネジメントとは従業員の様々な情報を見える化し、一元管理することができ、この情報を人材配置や評価に活用することができます。

「でも集めた情報を正しく活用できるかちょっと不安です。」といったご意見もいただいたので、弊社のタレントマネジメントシステム「あたりずむCampus」の人事評価をサポートする様々な機能をいくつかご紹介したいと思います。

まずはじめに、企業が着実に成長していくために求められるタスク(業務)とスキル(能力)を体系的にまとめたi コンピテンシ ディクショナリ(iCD)に基づいた「iCDタスク診断」を活用することで、一般的な観点から客観的に従業員の現状を把握することができます。

また、キャリアUP計画を活用して、従業員一人ひとりが思い描くキャリアプランや現在の勤務状況やどのようなスキルが体得できる予定なのかなど事細かに把握することが出来ます。その中で、従業員がどのように業務に取り組んでいるのか、勤務態度は良好かなど客観的な視点で評価を行うことにより、評価者の個人的な思いに左右されない評価を行うことができます。

「今までは従業員の頑張りなど直接見て評価できていた部分があったと思うのですが、そういうのがなくなると頑張れなくなってしまうのではないでしょうか。」

確かに従業員の頑張りを評価者が汲む事が今まであったと思うのですが、リモートワーク等でくみ取りが難しいという状況なのも事実です

しかし、「あたりずむCampus」のキャリアUP計画を活用することにより、資格取得や立てた目標に向かってどんな努力を行ったかといった、今まで直接見て汲んできた情報をリモートの状況でも明確に把握でき、評価者の不安も解消できます。

タレントマネジメントシステム「あたりずむCampus」で従業員の一年の成長を見える化しよう

「あたりずむCampus」を活用することで、人事評価に必要な情報を見える化できることは、なんとなく把握いただけたかと思うのですが、まだ導入して運用していくとなるとわからない部分が多々あると思います。

とある企業では、1on1ミーティングの際にキャリアUP計画を基に話し合いをするため1年の成長が見やすく、評価もしやすいといったご意見をいただきました。

その企業では主に【eラーニング】【キャリアUP計画】を中心にミーティングを行っているという事でした。

【eラーニング】では、動画コンテンツ等を必要に応じて追加し、企業それぞれに合わせた独自の学習環境を作成することができ、従業員側もどれくらい学習したのかが見える化されます。

【eラーニング】の学習をどのように進めていくのか学習計画を上司と一緒にたて、計画通り進めていき、小テストを受けて理解を深めることができます。またテストを受けた日付や点数などの履歴も確認できるため、必要に応じて定期的に受講を行い、学習度合を確かめる指標としても使用することができます。

【キャリアUP計画】では、「計画設定・進捗報告」で従業員の現状と今後なりたい目標を明確にすると同時に年度ごとに「期初」「計画設定」「期末報告」の3段階に分けて必要な情報を報告することにより、会社も業務内容や成長度合を従業員の視点で把握することができます。

また「レベルUP状況」ではIT業界における役割とそれに紐づくタスク(業務遂行能力)やスキル、IT業界以外の独自のタスクやスキルを見える化することにより、会社側も従業員側も現状を正しく把握することができ、的確に取り組むことができているか、目標とずれていないかなど多角的視点から正しく評価することができます。

また上記にも記載がある通り期間を分けて段階的に報告をしているため、どの時期にどのような成長をしたのかなど詳細に確認ができます。

この2つのコンテンツを活用しながら今後思い描く人材になるためにはどのように学習を進めていく必要があるのか、業務はどのように取り組む必要があるのかを1on1ミーティングで話し合いながら決めたり、評価を行う際にこの項目をもう少し力を入れてほしいなど細かく相手に伝えることで、評価される側も理解しやすく、次の期では評価を伸ばしている従業員も増えているという事です。

またどのように学習をしたのか、どのように業務に取り組んだのかも1年単位で情報を整理することができるので、従業員ひとりひとりが1年でどれくらい成長したのかを把握できると同時にそれに対する評価も正当に行うことができるのです。

タレントマネジメントシステム「あたりずむCampus」を活用して客観的な評価をしよう

人事評価の際によく挙がる話題として、メンバーを公平に評価できているのかといった悩みもよく聞きます。
どうしても評価者の視点で評価が偏ってしまったり、評価の理由があいまいなままで伝えることができなかったり、評価内容を評価された側が納得できなかったりすると、評価される側は不満を持ちます。
その結果、モチベーションの低下が起こり、最悪の場合、大事な人材を手放さなければいけない事態に陥ることもあります。

とある企業の人事の方も同じような悩みを抱えられていたため「あたりずむCampus」をご紹介したところ、先日うれしいお話を聞くことができました。

まず、あいまいになっていた評価基準や指標を明確にして会社全体に共有されたそうです。
評価基準に関しては先ほどもご紹介しましたが【eラーニング】の学習進度や【キャリアUP計画】からわかる業務成果を基に従業員一人ひとりに合わせた目標を基に設定しているそうです。今後データがたまれば平均値などを出し、基準の見直し等も行っていく予定だそうです。

また資格取得に対する支援制度を新たに会社で設けたそうです。

実は、従業員に※【マイキャリア】に最新の情報を入力してもらったところ、リモートワークを導入したことにより、空いた時間ができ、業務に活用できる資格を獲得している人や、副業化していることもあって知識を増やしている人が多かったそうです。

「正直なところ、真面目に取り組んでくれる従業員ばかりでしたが、ここまで意欲的なことに驚き、知らない一面もあるなと思いました。小さなことですがここでも見える化の重要性を学びました。」

そして会社の売上目標や企業としてどこを目指しているのかを明確に伝えるようにしたところ、そこを意識したキャリアUP計画を作成してくれる従業員も増えてきたとのことでした。

もちろん自分の思い描くキャリア像をメインにキャリアプランを考えている人もいますが、営業などは評価基準に売上目標の数字等も入っているので、そこを意識したプランを組んでいるとのことでした。

このように様々な情報を見える化することにより、評価する側も根拠のある評価を伝えられるようになり、評価を受ける側も納得のいく評価を受けられるようになり、企業全体のモチベーションが上がり、売上も伸びているそうです。

※【マイキャリア】の機能に関しては、「タレントマネジメントシステムで従業員の職務経歴を把握しよう」や「タレントマネジメントで学習経歴を収集・活用するヒント」にて詳しくご紹介しているので、気になる方はぜひ見てみてください。

まとめ

いかがでしたか。

様々な情報を見える化し一元管理する際に注目されているタレントマネジメント。
見える化された情報により、従業員一人ひとりの成長も見える化され、納得のいく評価も行うことができるようになります。

ぜひタレントマネジメントを活用した人事評価を行い、企業の成長につなげてみてはいかがでしょうか。

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