タレントマネジメント

タレントマネジメントで成長促進を図るヒント

事業を継続していくのに、重要な従業員の成長について、従来は、企業が準備する研修やeラーニングといった教育コンテンツの受講を人事部門や上司が推奨し、本人へ受講させる育成体制をとってきました。しかし、企業を取り巻く変化のスピードが速く、VUCAの時代において、従来型の企業主導の育成だけでは、そのスピードに対応できる人を育てることが難しくなってきています。

また、メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用への移行、人的資本経営という考え方に基づき、従業員ひとりひとりの働き方を考慮しつつ、自律的なキャリア形成が求められています。

今回は弊社タレントマネジメントシステム「あたりずむCampus」から従業員が自律的に成長し、組織に貢献できる人材づくりを促進する機能についてご紹介します。

タレントマネジメントで成長促進を見える化する

タレントマネジメントの考え方の特徴として、「従業員情報の見える化」が挙げられます。組織の成長に不可欠な人を中心に、その人が持つ能力やスキル、経験はもちろんのこと、キャリアに対する価値観や目標設定、そして評価に代表される人事諸制度の実績・結果をデータとして保持、活用できることも大きなメリットです。

日本企業の多くが採用しているメンバーシップ型の雇用形態では、組織の様々な役割を総合的に幅広く経験をさせてきました。職種という区分もありますが、どちらかというとジェネラリストを育て、組織に配置しています。もちろん個人の希望もある程度は反映されますが、全ての人が希望するキャリアや経験したい業務に従事できないこともあります。

人材育成業界では、10年以上前から、指示待ち人間ではなく、「自律型人材」を育てるにはどうするかという課題が存在し、様々なソリューションが提供されています。近年、ジョブ型雇用を採用する企業が増えてきたあたりから、「自律的な成長」がキーワードとなってきました。

つまり、従業員がジョブに特化したスペシャリストとして、自身のキャリアパスを決め、自らが必要な学習を効率よく、効果的に学ぶことができる育成体系を構築することが重要だという認識に変化しています。
従来型の職種や階層、年次といった育成体系の区分では、自律的な成長を促しづらい、というのです。

とはいえ、企業としても人に投資する予算に限りがあります。従業員ひとりひとりのキャリア目標も価値観によって違うため、個別のオーダーメードに対応するには、費用がかさみ、自律的な成長に必要ならば、何でもかんでもOKというわけにはいきません。

自律型人材の課題でも同じですが、あくまでも企業の経営戦略・ビジョンを理解し、それに合わせて考え、行動できる人材。つまり、自律型人材というのは、組織が求める役割を遂行する非常に有意義な存在であると同様に、自律的な成長も求められる役割を理解した上で、本人が自己実現や成長を自ら選択し、学べることが重要で、そのために企業としてその成長促進を支援できるか、が最も重要なことです。

自律的な成長促進をサポートする~タレントマネジメント「あたりずむCampus」

では、その自律的な成長をサポートするにはどうしたらいいのでしょうか。

タレントマネジメントでは、スキルの見える化を行い、役割ごとに必要な能力、スキルや知識を定義します。その上で、従業員が業務を遂行し、それらを習得、保有できるかをチェックし、現在の能力を見える化することができます。現時点の能力が明確になって初めて、今後どの程度成長できたかが比較できる、というわけです。

「育成は成果が目に見えない」とよく言われますが、それは成果を見えるようにしていないからです。企業が求める役割、それを遂行するにあたっての要件を明確にしていなければ、成果を測ることも比較することもできません。まずスキルの見える化、現在の能力の見える化は成長促進にあたって必須のプロセスです。

弊社のタレントマネジメントシステム「あたりずむCampus」では、「キャリアUP計画」でスキルの見える化が実現できます。i コンピテンシ ディクショナリ(iCD)に対応しており、IT業界における役割とそれに紐づくタスク(業務遂行能力)やスキルをカスタマイズして、取り込むことができます。※参考「タレントマネジメントとiCD
もちろん、IT業界以外でも、独自のタスク、スキルを作成、取り込めますので、スキルの見える化が実現できます。

また、現在の能力を見える化する機能として、「計画設定・進捗報告」メニュー内に、診断ができ、現在の立ち位置が明確になります。それを元に、従業員本人がキャリアアップの目標や計画を立てることが、その後、上司へ申請し、年間のキャリアアップ計画を面談ですり合わせ設定できます。

項目別にキャリア目標や業務目標、重点的に伸ばしたいタスク・スキルやそのために行動する施策を作成します。また、同じ画面から研修やeラーニングの受講を申請できます。
その後は1on1ミーティングなどを通じて、進捗を確認し、期末時点で改めて診断することで業務遂行力が見える化され、目標の達成状況や実務の実績が記録されます。

成長に必要な学習については、登録されている研修以外に、本人が必要で上司が承認した研修やeラーニング、資格の取得が申請できますので、自律的な成長を意図した学びの記録、その成果として診断結果を比較することで成長の実績を本人、上司が把握、共有することができます。

詳しくは、弊社あたりずむサイトをご覧ください。

タレントマネジメントは部下の成長を促進するのか

タレントマネジメントを活用し、部下の成長を見える化することはできます。ただし、単純に診断結果や実績を比較し、本人の結果がアップしている=自律的に成長している、というわけではありません。そのプロセスにおいて、上司や人材育成担当者は、本人が目標達成を目指すにあたって、支援していかなければなりません。

成長促進を支援するポイントを押さえておきましょう。

  1. トップからメッセージを発信する

企業のトップが従業員に向けて「経営戦略」や「ビジョン」を明確に発信することが重要です。組織全体はもちろん、従業員が所属する部門の戦略や計画も伝え、全体とのつながりを意識させることが大切です。企業が組織としての方向性を示すことで、それを指針として従業員にも成長を促せるようになります。

  1. 「挑戦」する企業風土を形成する

「挑戦を褒める」「失敗を否定しない」という風土を、意識的に醸成させることが大切です。
心理的安全性が確保できている環境の下で、人は自由に意見を交わし、行動に移すことができます。逆にこれがないと、従業員が「何か言ったら叱られるかな・否定されるかな」と考え、発言や行動を控えてしまいかねません。だからこそ自律的な成長を促進するうえでも、心理的安全性の確保を優先すべきでしょう。

  1. 経験学習サイクルを意識する

「経験学習サイクル」とは、組織行動学者のデイヴィッド・A・コルブ氏が提唱した、学習プロセスに関する学説です。具体的には、「経験」→「内省」→「持論化」→「実践」という4つのプロセスを経ることで、より深い学びを得られることを説いています。

例えば、「まずは初めての業務に挑戦させる(経験)」→「結果を振り返ってもらう(内省)」→「ほかの場面でも応用できるように理論化させる(概念化)」→「学んだことを活かして新たに行動してもらう(実践)」という流れです。人は経験を重ねるだけでなく、「教訓」にして初めて判断力が養われます。だからこそ、経験学習サイクルを従業員にも普段から意識させることで、よりスムーズな成長を促すことができるでしょう。

上記3つ以外に前提として、管理職である上司自身がマネジメント能力を向上するために、自律的に学びを深めることです。自ら経験学習サイクルをまわし、能力向上に努める姿は、その組織の風土に直結します。

人の成長は1年という期間の中で明確に結果が現れる場合と、時間が経ってから結果が現れる場合があります。もしかすると1年で実績が出ないことのほうが多いかもしれません。ですが、目標に向かって、学び、実践する取り組みは日々、見えているはずです。一言褒める、時にはアドバイスすることは部下の成長促進を図るには効果的です。

成長する可能性は誰しも秘めています。それを信じて、部下の成長を促進するサポートを継続していくことが最も必要で、重要なことかもしれません。

まとめ

いかがでしたか。

自律的な成長を促進することは自律的な人材を育てることと同義です。

企業を取り巻く外部環境、働く人の価値観や働き方の変化は今後も続きます。従来の方法や施策が全て課題だらけというわけではありませんが、いいところは残しつつも、変化に対応できる人材の育成は企業が生き残るためにも改善が求められる取り組みです。

一度策定したから、結果が出るまで継続という制度設計ではなく、改善が求められたときに柔軟に運用や対応することは、これからの人的資本経営において重要な成功要因です。

タレントマネジメントが人に関わる魔法の処方箋ではありませんが、自身の成長に責任を持ち、自ら考え、努力している成果を明確に評価するためにも、有効な人材マネジメントの手法のひとつです。ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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